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(ネタバレ注意)「ララランド」で僕は初めての映画体験をした。

先日映画館で「ララランド」を見てきました。この作品についてはアカデミー賞でもかなり話題になって細かい説明は不要だと思いますので省きますね。

gaga.ne.jp

 

僕はミュージカル映画というものを今まで一度も見たことが無く、どちらかというと急に歌いだす感じが苦手で毛嫌いしていました。しかし「ララランド」に関しては、監督が以前撮った「セッション」という映画が印象的だったことと、ララランドで使われているAnother day of Sunという歌がかなり好きだったので映画館に見に行きました。

 

「ララランド」は映画を超えた素晴らしい体験

以下からネタバレを含みますので、

まだ見ていない方は鑑賞後読み進めることをおススメします。

 

 

映画が始まって最初のハイウェイでのミュージカルシーンからかなり圧倒されてしまいました。とてもワクワクしてしまう曲と、カラフルな映像、ハイウェイの直射日光が降り注ぐ空気感、今まで何度も予告編でこのシーンを見ていましたが、その素晴らしさに鳥肌が立ってしまいました。

 

このハイウェイでのミュージカルシーンはなんと言うか、僕の目の前で実際に行われているかのように感じられて、自分が映画館に来ている事を忘れてしまう程の衝撃は今まで何度も映画館で映画を見てきましたが、初めて味わった感覚です。

 

そして「ララランド」というタイトル表記がきまった時点で僕はもう映画の中にすっかり惹きこまれてしまいました。

 

儚い一瞬の映像表現が更に見ている人を映画の中に惹きこむ

ララランドでは想像の中のミュージカルシーンがとても幻想的に描かれています。例えばグリニッジ天文台でのシーン、主人公二人が空へ飛んでいき宇宙をバックに踊る場面があるんですが、ここは見ている人だれもが想像上のシーンだと分かります。

 

しかしこの映画が最高なのは、日常のシーンまでもがとても幻想的に表現されている事だと思います。

 

エマ・ストーン演じるミアがルームメイトの女友達と夜クラブへ行く為に家から出てプリウスに乗るシーンがあるんですが、そのシーンは丁度夕日が沈んで暗くなる前、一瞬空がブルーになる瞬間で撮影されています。

僕もその時間帯を狙って写真を撮りに行くことがあるんですが本当にその瞬間ってあっという間に終わってしまうんですね。その代わり日常とは思えないとても幻想的な風景を見ることが出来る瞬間です。

その一瞬って本当にその場(ララランドの場合ハリウッド)に居ないと見たり味わうことが出来ない風景なんですが、その一日のうちに数分しかない空の色や空気感をバックに撮影されていることで、僕は本当にその場にいるかのような錯覚を味わいました。

幻想的な風景なんだけど、だからこそとてもリアルに感じられたんです。

 

同じ様な場面は、ミアとセブがハリウッドの夜景をバックにしたベンチで踊るシーンや、セブが夕日の綺麗な桟橋でcity of starsを歌うシーンでも見ることが出来て、それらのシーンは儚い一瞬だからこそ、本当に目の前で見ている様な感覚にさせられました。

 

儚い一瞬の映像表現は観客と映画の境目を無くし、僕は映画の中にさらに惹きこまれました。

 

今まで見たことの無いハッピーエンド

ララランドの最大の見どころでもあるラスト。ここで僕は泣いてしまいました。

ラストのエピローグでは現実では起こりえなかったハッピーエンドが描かれていて、見ていてとても幸せな気分になります。しかしこのエピローグで幸せな家庭を築いているミアとセブを見れば見るほど、現実では結ばれることのなかった二人が際立ってしまい何とも言えない気分にもなりました。

 

実際はハッピーエンドではないんだけど、空想の中でのハッピーエンドを見ることが出来た僕は見終わった後はモヤモヤしながらも、二人のラストはこれでいいんだと思えました。エピローグを見る事が出来たから二人が幸せになれなかった現実にケリをつけれたんだと思います。そして人は人生のあらゆる場面でその時に大切な人がいて、その大切な人は時間とともに変わっていくんだと納得しました。

 

このラスト数分のエピローグは、現実と空想が入り混じるララランドだからこそ出来た最高のエンディングで、このエピローグがあった事で僕は救われたような気がしました。

 

夢に向かって頑張っている人の背中を押してくれる映画

映画の全体を通し根底にあるものはやっぱり夢を追う人に対しての応援なんだと思います。夢に向かっている人はいつの時代にもいて、それをバカにする人達もいる。ミアのおばあさんも女優という夢を追っていて周りに非難されても、それでもまた夢を追い続ける。それはミアがオーディションのシーンで歌う歌詞の中でもかなり狂気的に表現されています。

 

夢を追うか現実を生きるか。

 

セブとミアを見ていると二人はそれぞれの夢を追って、二人が一緒に幸せになるという現実は諦めた。彼らと同じようにおそらく多くの人達は夢と現実の両方を手に入れる事は出来ないんだと思う。

 

どちらかしか手に入れることが出来ないなら夢を追いたい、追い続けたいという気持ちがある人には是非見てほしい映画です。

 

僕はおそらく後世にも名作と語り続けられるだろうこの「ララランド」をリアルタイムで映画館で見ることが出来て本当に良かったと思っています。そして映画を見た後こうやってブログに感想をまとめておきたいという気持ちになった、そういう体験をさせてくれた「ララランド」は数ある多くの映画とは違って最高にエキサイティングなものでした。

 

それにしてもAnother day of sunという曲が良すぎて映画見て以来毎日聞いてしまいます。「ララランド」もう一回見に行きたい!